電気ブランで作る稲妻ハイボール|黄金比・作り方や公式レシピを解説

ハイボールアレンジ

ハイボール娘
ハイボール娘

今回は、浅草の銘酒・電気ブランを使った稲妻ハイボールの魅力をご紹介!プロ直伝の作り方や黄金比率、公式の魅惑アレンジまで解説します。

稲妻ハイボールとは?

稲妻ハイボールという名前から、強烈でスパイシーな味を想像する方も多いかもしれません。しかしその正体は、浅草の銘酒「電気ブラン」を炭酸水で割った、ハーブの清涼感とほのかな甘みが広がる一杯です。実はこのお酒には、面白い名前のねじれ現象があります。多くの酒場では、炭酸水割りを稲妻ハイボールと呼んでいますが、メーカー公式レシピの「イナズマ」は、実は刺激的なコーラ割りのこと。公式での炭酸水割りは、シンプルに「電気ブランハイボール」です。電気のお酒をシュワッと爽快に割ったものというイメージから、酒場の現場で炭酸水割りが「稲妻」として誕生しました。

 

稲妻ハイボールの作り方

ここでは、プロも実践している炭酸を一切逃がさず、最も滑らかな舌触りを引き出す完璧な手順を4つのステップでご紹介します。

【Step1】グラスを冷やす

冷え切ったグラスに、大きめのロックアイスを隙間なく上までたっぷりと詰め込みます。ここでマドラーを使用し、氷だけをグラスの中でぐるぐると数十回回します。これにより、グラスの内壁が氷の温度と完全に同調します。グラスの底に溶け出した少量の水が溜まりますので、これはグラスを傾けて一滴残らず捨ててください。

【Step2】電気ブランを注ぐ

冷えた電気ブランを、30ml〜45ml程度グラスに注ぎます。その後、炭酸水を入れる前にマドラーで氷とお酒を優しく10回ほどかき混ぜます。あらかじめ高密度のアルコールを氷の温度まで下げておくことで、次に注ぐ炭酸水のガスがアルコールに結合しやすくなり、注いだときの炭酸の吹きこぼれを劇的に防ぐことができます。

【Step3】炭酸水を静かに注ぐ

よく冷えた強炭酸水を傾け、グラスの内側のガラス面に沿わせるように静かに注ぎ入れます。炭酸水を氷の凹凸や角に直接当ててドボドボと注いでしまうと、炭酸が一瞬にして大気中へと弾け飛んでしまいます。静かに、ゆっくりと満たすことを意識するだけで、グラスの中の泡持ちが数倍長持ちするようになります。

【Step4】仕上げのステアは1回

炭酸水を注ぎ終えたら、最後のステアです。マドラーでぐるぐると何度もかき混ぜると、せっかく閉じ込めた炭酸ガスがすべて抜けて気の抜けたソーダになってしまいます。マドラーをグラスの底までそっと差し込み、氷を下から上へと軽く1回だけ持ち上げるように動かし、スッと引き抜きます。炭酸水と電気ブランは比重が異なるため、このわずかな対流を起こすだけで、全体が均一に混ざり合います。お好みで、カットしたレモンスライスの皮の青い部分をグラスの上で軽くピールし、そのままグラスに沈めれば、バーのクオリティ「稲妻ハイボール」の完成です。

 

稲妻ハイボールの黄金比率

手に入る電気ブランは、アルコール度数30度のデンキブランと40度の電気ブラン〈オールド〉の2つが存在します。アルコール度数によってハイボールの最適な割り振りが変わるように、電気ブランも度数に合わせて炭酸水の比率を細かく調整することで、内に秘められたポテンシャルが開花します。ここでは、それぞれのボトルに合わせハイボール娘流の黄金比率を紹介します。

デンキブラン

スペック
度数30%、容量720ml

味わいの特徴
ブランデーの華やかさに加え、オレンジキュラソーのジューシーな甘み、そしてジンジャーやアニスを思わせるハーブのまろやかさが前面に出た、非常にフレンドリーなボトルです。アルコール感が角張っておらず、リキュールとしての甘美なコクがしっかりと楽しめます。

ハイボールにした時の雰囲気
デンキブランを「1 : 3」の黄金比率で炭酸水と合わせると、ソーダの細かな気泡がリキュールの糖分を優しく包み込み、シルクのように滑らかな口当たりが生まれます。口に含んだ瞬間に、アプリコットや完熟オレンジのような温かみのあるフルーツのアロマが鼻腔をくすぐり、後味には薬草のさっぱりとした余韻がふんわりと残ります。お酒があまり強くない女性の方や、ディナータイムの乾杯として、スッキリ軽快にスタートしたい時に自信を持っておすすめできる至高のライトハイボールです。

電気ブラン〈オールド〉

スペック
度数 40%、容量 720ml

味わいの特徴
明治26年の処方を忠実に踏襲した、力強く、どこか硬派なキャラクターを持つ復刻ボトルです。40度というウイスキー並みの高いアルコール度数が、ブレンドされているハーブやワインの骨格をカチッと引き締め、電気ブラン特有のピリリとしたしびれとスパイシーな刺激が鮮烈に主張します。

ハイボールにした時の雰囲気
電気ブラン〈オールド〉を「1 : 4」の割合で、強炭酸水と静かに注ぎます。この比率にすることで、高めの度数によるアタックが炭酸水によって綺麗に開花し、ジン特有のジュニパーベリーのウッディな香りと、薬草の微かなビター感が際立つキレ味抜群のハイボールが完成します。ただ甘いだけでなく、中盤からはブランデーのずっしりとしたコクが喉を通り抜け、最後にあの有名なビリリとしたしびれが心地よい余韻として舌の上に残ります。一日の終わりに自分自身を労う、贅沢でエッジの効いた夜のデザートタイムにふさわしい珠玉のハイボールです。

■【徹底比較】他ハイボールとの違い

電気ブランを使った稲妻ハイボールが、普段飲んでいるウイスキーハイボールや居酒屋で人気の他のクラフトハイボールと比べて、どのように立ち位置が異なるのかをまとめました。

ハイボール名称ベース酒(度数)割り材・特徴的な材料味わいのベクトルと特徴相性の良い料理・おつまみ
稲妻ハイボール電気ブラン (30% or 40%)炭酸水、レモンスライス芳醇な甘みとハーブ香 、最後にピリッと残る独特のしびれ感チーズ、ナッツ 、ポテトサラダ 、もつ焼き
角ハイボールサントリー角瓶(40%)炭酸水、カットレモンドライでスッキリとしたキレ 。ウッディな樽香と心地よいビター感から揚げ、餃子 、焼き鳥(塩)
ドラゴンハイボール紹興酒(15%前後)炭酸水、スライスレモン紹興酒特有の芳醇なコクと酸味が炭酸で軽快になり、非常に端麗な後味春巻き、麻婆豆腐 、酢豚(中華全般)
下町ハイボール甲類焼酎(25%)「天羽の梅」の素、強炭酸水(氷なし)琥珀色のどこか甘酸っぱくレトロな味わい。氷を入れないため、最後まで濃い下町のもつ煮込み、レバカツ、焼きとん
久保田ハイボール久保田 碧寿/翠寿(15%)炭酸水(日本酒と等倍、氷あり)日本酒のエステル香と酸味が泡とともに優しく広がる、清涼感ある和モダンお刺身(白身魚)、塩辛、和風出汁のだし巻き卵

 

公式・魅惑のアレンジ集

電気ブランの製造元である合同酒精(オエノングループ)が公式に提案している、秘伝のリキュールを活かしたアレンジレシピをご紹介します。ハーブとブランデーの複雑な個性を、さまざまな割り材がドラマチックに引き立ててくれます。

イナズマ

レシピ
①電気ブラン 40ml
②冷えたコーラ(グラスに適量)
③レモンスライス1枚

カクテルの雰囲気とおすすめシーン
コーラに含まれるシナモンやバニラ、クローブといった複数のスパイス香が、電気ブランの秘伝のハーブレシピと奇跡的な融合を果たします。コーラの強い甘みの中を、電気ブランの40度という骨太なアルコール感が突き抜け、最後にレモンの酸味が全体をキュッと引き締めます。ピザやタコスなどのジャンクフード、あるいはビターチョコレートと合わせて、夜遅くにエネルギッシュな余韻を楽しみたいときに最高の一杯です。



イカズチ

レシピ
①電気ブラン40ml
②オレンジジュース(グラスの半分)
③トニックウォーター(残りを満たす)

カクテルの雰囲気とおすすめシーン
グラスの中で、オレンジの鮮やかなイエローとトニックウォーターの透明な気泡が混ざり合い、夕焼けのような美しいグラデーションを描きます。完熟オレンジの濃厚な果汁感と、トニックウォーター特有のキナ皮由来のほろ苦さが、電気ブランのベルモットやキュラソーの薬草香と共鳴します。非常にフルーティでありながら、後口には上品な渋みとキレが残り、女性向けのバーカクテルとしても完璧な仕上がりとなっています。





③100万ボルト

レシピ
①電気ブラン30ml
②バーボンウイスキー20ml (氷を入れたロックグラスでステア)

カクテルの雰囲気とおすすめシーン
バーボンウイスキーが持つバニラやキャラメル、そして力強いオークの樽香が、電気ブランのまろやかな甘みとハーブの刺激をガチッと包み込みます。一口含むと、重厚で熱いアルコールの波が喉を駆け降り、その直後に鼻を抜ける圧倒的な甘いアロマと、舌の上に残るビリビリとしたしびれのコントラストに陶酔してしまいます。ウイスキー愛好家や、強いお酒をゆっくりと氷の融解とともに舐めるように味わいたい玄人向けの、まさに究極のディープカクテルです。



電気ブランジンジャー

レシピ
①電気ブラン1
②ジンジャーエール3〜4 (レモンスライスを添えて )

カクテルの雰囲気とおすすめシーン
ジンジャーエール特有の生姜のキリッとしたスパイシーな風味と、炭酸の心地よい刺激が、電気ブランのアプリコットのようなほのかな甘みと見事に重なり合います。お酒が苦手な方でも「これならジュースみたいにゴクゴク飲めちゃう!」と驚くほど口当たりが軽く、生姜のキレによって後味も非常に軽快です。唐揚げやフライドポテトといった揚げ物料理とも相性が抜群で、宅飲みの乾杯シーンを盛り上げてくれること間違いなしの人気カクテルです。



■まとめ

浅草の歴史とともに愛されてきた電気ブランは、炭酸水で割る「稲妻ハイボール」にすることで、その複雑なハーブの香りと爽快感が極限まで引き立ちます。基本の黄金比率を守れば、自宅でもバークオリティの口当たりを簡単に再現可能です。さらに、他のお酒にはない唯一無二の味わいだからこそ、コーラやジンジャーエールときにはウイスキーと合わせることで、驚くほど多彩な表情を見せてくれます。

ハイボール娘
ハイボール娘

まずは一杯、お気に入りのスタイルでその心地よいしびれを体験してみてください。歴史あるモダンな魔法の味に、きっとあなたも魅了されるはずです。

今後も、「美味しいハイボール」が飲めるような作り方やアレンジ方法などの記事を投稿していくので、いつもの家飲みを「ちょっと特別」にしてみたい方はぜひ見てね!

 

■よくあるご質問

Q1:電気ブランはどこで購入できますか?

A1:全国の酒販店や大型スーパー、ディナマート、オンライン通販などで広く購入可能です。また、発祥の地である東京・浅草の神谷バーの売店でも、お土産用としてさまざまなサイズのボトルが販売されています。

Q2:炭酸水はどのようなものを選ぶのがベストですか?

A2:市販の強炭酸水で、しっかりと冷やされたものがベストです。電気ブラン特有のハーブの香りと甘みをダイレクトに引き立たせるため、レモンなどのフレーバーが付いていない、シンプルなプレーンタイプをおすすめします。

Q3:デンキブランと電気ブラン〈オールド〉、初心者にはどちらがおすすめですか?

A3:初めて飲む方やお酒があまり強くない方には、まろやかな甘みで飲みやすいデンキブランがおすすめです。電気ブラン特有のピリッとした刺激やガツンとしたお酒らしさを楽しみたい方は、ぜひオールドに挑戦してみてください。

Q4:自宅で作る際、レモンスライスは必須ですか?

A4:必須ではありませんが、仕上げにレモンを軽く絞るかスライスを添えることで、電気ブランのハーブ香が引き締まり、より爽快感がアップします。お好みでライムに変えたり、何も入れずに電気ブランそのものの風味を味わうのも一興です。

Q5:居酒屋で「稲妻ハイボール」を注文するとき、コーラ割りと間違えられないか心配です。

A5:多くの大衆居酒屋では、稲妻ハイボール=炭酸水割りとして定着していますが、お店によっては公式レシピ通りコーラ割りを指している場合もあります。念のため、注文時に「炭酸水割りのほうですか?」と店員さんに確認すると確実です。

 

■著者

ハイボール娘|元オーセンティックバー店員(歴10年)
新潟県のオーセンティックバーで10年間勤務。1,000種類を超えるウイスキーを扱い、お客様の好みに合わせた一本をご提案してきました。単に銘柄を勧めるだけでなく、ウイスキーごとの個性を最大限に引き出すストレート・ロック・ハイボールの最適な注ぎ分けなども行っていました。プロの現場で培った実体験をベースに、初心者の方から愛好家まで楽しめるウイスキー・ハイボールの情報をお届けしています。