【2026年】ウイスキー市場|サントリー値上げとクラフト10年熟成


ハイボール娘
今回は、2026年のウイスキー市場についてご紹介!サントリーの値上げ情報やクラフトウイスキー「熟成10年」解禁で市場はどう変わるかも解説します。
■2026年のウイスキー市場
2026年のウイスキー市場は、二つの重大なニュースで大きく転換します。一つ目は、サントリーによる歴史的な価格改定です。これは単なる値上げではなく、ウイスキーが「飲む酒」から「資産価値のある酒」へとポジショニングを変える象徴的な動きです。二つ目は、2010年代に立ち上がったクラフト蒸溜所の成熟です。ついに熟成10年を迎え市場に本格参入することで、市場は大手主導の「品薄高騰」から、「多様なプレイヤーによる品質競争」へと構造的な変化を遂げていくことが予想されます。
また、世界のウイスキー市場も成長する中、日本市場の動きはより際立っています。飲む量は頭打ちにもかかわらず、金額ベースの成長率は8.1%と高く、2026年には市場規模が約1,500億円を突破する見込みです。この成長で、消費者が「安く大量」から「高くても質の良いものを少量」楽しむ志向に変わってきていることがわかります。この高級化を裏付けるのが、ジャパニーズウイスキーの国際的な価値です。輸出価格は輸入スコッチの約3倍で取引されており、メーカーはこのブランド価値維持のため、安易な増産や値下げを行わないことが予想できます。
■サントリーの戦略的値上げ
2026年4月1日出荷分から実施されるサントリースピリッツの大幅な価格改定は、ウイスキー市場最大のトピックです。これは単なるコスト増の転嫁ではなく、ジャパニーズウイスキーのポジショニングを根本から変える戦略的な価格設定と言えます。
特に熟成年数表記のあるボトルの値上げ幅は尋常ではありません。「響30年」「山崎25年」「白州25年」といった超熟成銘柄は、旧価格(税別)360,000円から一気に「415,000円」へと上昇します。また、「山崎18年」や「響21年」といった人気レンジも、旧価格55,000円から61,000円へと引き上げられます。この値上げは、これらのボトルがもはや「飲むための酒」ではなく、完全に「資産」「コレクション」としての価値も高めています。さらに、「山崎/白州 NV」は7,500円に、「響ジャパニーズハーモニー」は8,000円台へと値上げが予定されています。
2026年3月までは「最後の定価チャンス」として駆け込み需要が爆発し、店頭からは対象銘柄が姿を消すことが予想できます。そして、業界リーダーであるサントリーが価格の天井を引き上げたことで、ニッカウヰスキーやクラフトメーカーも追随しやすくなり、今後、主力商品の価格調整を行うメーカーが続出する可能性が高いです。購入を検討している方は2025年3月までに購入するのがいいかもしれませんね。
| 銘柄 | 熟成年数 | 旧価格(税別) | 新価格(税別) | 上昇額 |
| 響 30年 | 30年 | 360,000円 | 415,000円 | +55,000円 |
| 山崎 25年 | 25年 | 360,000円 | 415,000円 | +55,000円 |
| 白州 25年 | 25年 | 360,000円 | 415,000円 | +55,000円 |
| 響 21年 | 21年 | 55,000円 | 61,000円 | +6,000円 |
| 山崎 18年 | 18年 | 55,000円 | 61,000円 | +6,000円 |
| 白州 18年 | 18年 | 55,000円 | 61,000円 | +6,000円 |
| 山崎 12年 | 12年 | 15,000円 | 16,000円 | +1,000円 |
| 白州 12年 | 12年 | 15,000円 | 16,000円 | +1,000円 |
| 響 JAPANESE HARMONY | NV (ノンエイジ) | 7,500円 | 8,000円 | +500円 |
| 山崎 NV | NV (ノンエイジ) | 7,000円 | 7,500円 | +500円 |
| 白州 NV | NV (ノンエイジ) | 7,000円 | 7,500円 | +500円 |
■クラフトウイスキーの動向
2026年はクラフトメーカーが「熟成10年」を迎えます。具体的には、嘉之助蒸溜所は独自のリチャー樽などを駆使した「メローな熟成」が開花し、2026年限定品の評価が市場の注目を集めます。また、ガイアフロー静岡蒸溜所は地元静岡大麦100%など「テロワール」を追求し、熟成期間の長い原酒の登場により深みを増します。厚岸蒸溜所はピーティーな味わいで独自のポジションを確立し、「二十四節気シリーズ」のコレクター需要は頂点に達するでしょう。そして、秩父蒸溜所(イチローズモルト)は価格が高騰傾向にあるものの、品質への信頼感は絶大で、引き続きクラフト界全体の「指標」として君臨し続ける見込みです。このように、品薄は続きますが、クラフト勢の成熟によって市場に多様性と活気がもたらされる年となるでしょう。
「いつになったら定価で買えるのか?」という長年の願いに対し、2026年の答えは「まだ難しい」と言わざるを得ません。現在の品薄は、2010年代以前の需要低迷期に各社が減産していたことにあります。需要急増後に増産へ転じましたが、その原酒が「10年熟成」として出荷できるのが、2025年〜2026年です。つまり、2026年は増産効果がようやく現れ始める最初の一歩ですが、将来の18年や25年物といった長期熟成製品を確保するため、熟成した原酒のすべてを市場に出すわけではありません。そのため、年数表記のないNV(ノンエイジ)製品は比較的入手しやすくなる可能性がありますが、12年以上のエイジ製品は、依然として店頭で普通に見かけることは稀な状態が続くことが予想されます。
| 蒸溜所名 | 特徴的なアプローチ | 2026年の主要な動向と展望 |
| 嘉之助蒸溜所 | 独自のリチャー樽、白ワイン樽を駆使した熟成。 「メローな熟成」を追求。 | 熟成10年を迎え、2026年限定品の評価が市場を牽引し、 注目を集める。 |
| ガイアフロー静岡蒸溜所 | 地元静岡大麦100%など「テロワール(風土)」への 回帰を追求。 | 熟成期間の長い原酒が登場し、 製品にさらなる深みが増すことが期待される。 |
| 厚岸蒸溜所 | アイラモルトに匹敵するピーティーな味わいで 独自ポジションを確立。 | 「二十四節気シリーズ」のリリースが継続し、 コレクション需要が頂点に達する。 |
| 秩父蒸溜所(イチローズモルト) | 多彩な樽使いと高い品質管理。 クラフトウイスキー界の「指標」。 | 価格は高騰傾向にあるが、品質への信頼感は絶大で、 市場をリードし続ける。 |
■まとめ
2026年は、ウイスキーが「資産価値のある酒」へと変貌する歴史的な年です。サントリーの大幅な値上げと、それに続く他社の価格調整は避けられず、市場の高級化は決定的なものとなります。一方で、クラフト蒸溜所が熟成10年を迎え、市場に多様な高品質の選択肢をもたらします。年数表記付きのボトルは、需要が供給を上回り続けるため、2026年も定価購入は「まだ難しい」状況が継続します。しかし、嘉之助、静岡、厚岸といったクラフト勢の成熟は、新しい味わいと個性を市場に提供します。

ハイボール娘
駆け込み需要が予想される2026年3月までの購入を検討しつつ、今後は「飲む」だけでなく「資産」「コレクション」という視点、そしてクラフトウイスキーという新しい楽しみに目を向けるのが賢明な選択と言えるでしょう。
今後も、「美味しいハイボール」が飲めるような作り方やアレンジ方法などの記事を投稿していくので、いつもの家飲みを「ちょっと特別」にしてみたい方はぜひ見てね!
■よくあるご質問
Q1.2026年のサントリーの大幅値上げは、なぜ単なるコスト増の転嫁ではないのですか?
A1:ウイスキーを「ラグジュアリー資産」として位置づけ直す戦略的な価格設定です。超高額設定で「コレクション」価値を公認し、転売価格との差を縮めてメーカーに適正利益を還流させる狙いがある。
Q2:サントリーの値上げ後、ニッカウヰスキーや他のメーカーも追随する可能性は高いですか?
A2:高いと予想されます。 リーダーであるサントリーが価格の天井を引き上げたことで、他社も自社製品のブランド価値とコストに見合うよう、主力商品の価格調整を行いやすくなるためです。
Q3:「飲む量は頭打ちだが、金額が伸びる」という市場の状況は、何を意味していますか?
A3:市場の「プレミアム化」が成功した証拠です。消費者が「安く大量に」から「高くても質の良いものを少量」楽しむ志向へシフトしたため、メーカーはブランド価値維持を優先します。
Q4:2026年にクラフト蒸溜所が「熟成10年」を迎えることで、市場にどのような変化が起きますか?
A4:市場は大手主導の「品薄高騰」から、「多様な品質競争」へ変わります。嘉之助や静岡など個性豊かな熟成ボトルが本格参入し、消費者は新しい味わいの選択肢を得ます。
Q5:2026年も品薄は解消されないとのことですが、これからウイスキーを楽しみたい初心者は何を狙うべきですか?
A5:年数表記付きのボトルは抽選販売が継続するため、比較的供給が安定しやすいNV(ノンエイジ)製品や、イチローズモルトなどの限定品ではないクラフトメーカーのスタンダードボトルを狙うのが賢明です。


