世界のスイーツ×ウイスキー銘柄|大人の贅沢時間を楽しむ

お酒と甘いもの

ハイボール娘
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今回は、世界の人気スイーツとウイスキーのベストな組み合わせをご紹介!食後を豊かにする大人時間が楽しめるような内容になっています。

■台湾スイーツ×ウイスキー

①パイナップルケーキ

スイーツの特徴
台湾土産の代名詞であり、国民的スイーツであるパイナップルケーキ。パイナップルケーキには大きく分けて2つの流派が存在し、一つは冬瓜を混ぜて甘くなめらかに仕上げた伝統的なタイプ、もう一つは「土鳳梨」と呼ばれる酸味の強い在来種パイナップルを100%使用し、果肉の繊維感を残したタイプです。

おすすめ銘柄
カバラン ソリスト ヴィーニョバリック」になります。再活性化処理を施したワイン樽で熟成され、メロン、ダークチョコレート、キャラメル、そして黒胡椒のようなスパイシーさが複雑に絡み合います。このウイスキーを口に含んだ後にパイナップルケーキを齧ると、ジャムの酸味がウイスキーのベリー系の香りを引き立て、余韻に現れるチョコレートのような風味が、クッキー生地の香ばしさと融合します。



②台湾カステラ

スイーツの特徴
日本のカステラがしっとりとして重厚な甘さを持つのに対し、台湾カステラはメレンゲを多用し、空気を含んだスフレのような軽やかさと、プルプルとした食感が特徴です。この「淡い甘さ」と「卵の風味」がクセになり何個も食べたくなります。

おすすめ銘柄
グレンファークラス15年」になります。台湾カステラ単体では、時として味わいが単調に感じられることがあります。そこに、グレンファークラスが持つドライフルーツの濃厚な甘みと、フィニッシュに訪れるビターな渋みをぶつける。ウイスキーのビターさが、カステラの卵の優しい甘みを際立たせ、口の中で「大人のデザートプレート」が完成します。




 

③豆花

スイーツの特徴
豆花は、豆乳を硫酸カルシウムやにがりで固めた、豆腐よりも滑らかで繊細なデザートです。シロップ、ピーナッツ(花生)、緑豆、タピオカなどのトッピングによって表情を変えるデザートですが、ベースにあるのは「大豆の香り」になります。

おすすめ銘柄
オーヘントッシャン」になります。豆花の清廉さを守るためには、3回蒸留で知られるローランド地方のスコッチや、バーボン樽由来のバニラ香を持つライトな銘柄がおすすめです。台湾では豆花を冷たくして食べることも多く、冷たい豆花には、常温のストレートではなく、少し加水して度数を下げたウイスキー、あるいは氷を入れたハーフロックがおすすめです。冷たい喉越しの中に、大豆のクリーミーな余韻とウイスキーのフローラルな香りが重なり特別な味わいが作られます。




 

■イタリア・ドルチェ×ウイスキー

①ティラミス

スイーツの特徴
「私を元気づけて(Tiramisu)」の意味を持つこの菓子は、ココアパウダー、マスカルポーネチーズ、エスプレッソを染み込ませたサヴォイアルディで構成され、イタリアンドルチェの王様です。

おすすめ銘柄
グレングラント」になります。そのクリアでライトな酒質は、イタリア人の味覚に深く根ざしており、当然ティラミスとの相性も計算されて作られていると言えるでしょう。マスカルポーネチーズの濃厚な乳脂肪分が口内を覆った後、グレングラントのフレッシュな青リンゴや柑橘系の酸味が脂を切り、次の一口をフレッシュに感じさせてくれます。




 

②カンノーリ

スイーツの特徴
リコッタチーズクリームを油で揚げた筒状の生地に詰めたスイーツになります。シチリア島発祥のこの菓子は、映画『ゴッドファーザー』にも登場する象徴的なドルチェです。揚げ油の香ばしさ、クリームのコク、そしてしばしば加えられるオレンジピールやピスタチオが特徴。

おすすめ銘柄
プーニまたはライウイスキー」になります。特にマルサラワイン樽で熟成された銘柄は、シチリアの遺伝子を持つカンノーリと運命的な相性を見せます。カンノーリの生地には伝統的にマルサラワインが練り込まれることがあります。プニの「ヴィーナ」や「アルバ」といったマルサラ樽熟成モデルは、その風味を完璧にトレースし、相性は抜群です。






 

③ビスコッティ&アマレッティ

スイーツの特徴
アーモンドの香りが強いアマレッティや、二度焼きしてガリガリに仕上げたビスコッティは、本来ヴィン・サント(甘口ワイン)に浸して食べるのが流儀だが、これをウイスキーに置き換えることで、より男性的でドライな楽しみ方が生まれます。

おすすめ銘柄
バランタイン17年、ジョニーウォーカー・ブラックラベル」になります。ナッツやドライフルーツ、蜂蜜のニュアンスを持つ熟成したブレンデッドスコッチは、これらの焼き菓子と安心して合わせられます。ビスコッティをウイスキーに数秒間浸し、硬い生地が液体を吸って少しホロリとなった瞬間を口に運ぶと、アルコールの刺激が和らぎ、代わりにアーモンドと穀物の香ばしさが口の中に広がります。これは、ウイスキーを単に飲むだけでは味わえない、食感と香りの変化を楽しむおすすめの食べ方になります。








 

■フランス菓子×ウイスキー

①カヌレ・ド・ボルドー

スイーツの特徴
ボルドー地方の修道院で生まれたカヌレは、銅型に蜜蝋を塗って焼き上げることで生まれる外側のカリッとしたカラメル層(焦げ)と、内側のもっちりとしたカスタード生地のコントラストが格別です。この「焦げた砂糖」の香ばしさは、ウイスキーの樽熟成由来の香りと科学的に親和性が高いことがわかっています。

おすすめ銘柄
ロー・アンド・コー、ラムカスク・フィニッシュ」がおすすめです。カヌレには伝統的に香り付けとしてラム酒が使われるため、ラム樽でフィニッシュ(後熟)した「バルヴェニー カリビアンカスク」などが鉄板の組み合わせです。しかし、ここではあえてアイリッシュウイスキー「ロー・アンド・コー」のような、クリーミーでオイリーな銘柄を提案します。アイリッシュウイスキー特有のオイリーで滑らかな酒質は、カヌレ内部の半熟カスタードのような食感と相性がいいです。また、外側のビターな焦げ目は、ウイスキーの樽由来のスパイスやタンニンと呼応し、複雑な余韻が楽しめます。






 

②マカロン

スイーツの特徴
マカロンは、その色とりどりの見た目以上に、中のガナッシュやコンフィチュール(ジャム)によって味わいが千変万化します。そのため、ウイスキーも「マカロン全般」ではなく、フレーバーごとに「着せ替え」が必要となる高度なスイーツと言えます。

おすすめ銘柄
ショコラ/キャラメル系
「マッカラン(シェリーオーク)」
最も王道の組み合わせで、ドライフルーツとスパイスの香りが、ガナッシュの濃厚さをリッチな体験へと昇華させます。

ベリー/フランボワーズ系
「カバラン ポートカスク」
ポートワイン樽熟成のウイスキーが持つ赤い果実の酸味と甘みが、マカロンのベリージャムと完全に混ざり合い、よりおいしく味わえます。

ピスタチオ系
「タリスカー」
わずかに塩気とスパイシーさを感じるタリスカーを合わせると、ピスタチオのナッツ感と塩気が引き立ち、甘さを引き締める大人の味わいになります。








 

③フィナンシェ&マドレーヌ

スイーツの特徴
アーモンドパウダーと焦がしバター(ブール・ノワゼット)の香りが特徴のフィナンシェは、焼き菓子の中でも特にウイスキーとの相性がいいです。

おすすめ銘柄
グレンモーレンジィ オリジナル」がおすすめです。「グレンモーレンジィ」の繊細でフローラル、かつバニラとアーモンドのニュアンスを持つプロファイルは、フィナンシェのために存在すると言っても過言ではないほど、相性がいいです。フィナンシェのバターの重厚なコクを、グレンモーレンジィの柑橘系の爽やかな香りがリフレッシュさせつつ、アーモンドの共通項が両者を結びつけるので、紅茶の代わりに「オレンジハイボール」でフィナンシェを楽しむのも、至高の贅沢ですね。




 

■イギリス菓子×ウイスキー

①ショートブレッド

スイーツの特徴
小麦粉、バター、砂糖。たった3つの材料で作られるスコットランドの伝統菓子。卵も牛乳も使わないそのシンプルさゆえに、ウイスキーの複雑さを最大限に受け止めるキャンバスになります。

おすすめ銘柄
グレンフィディック、グレンリベット」がおすすめです。多くの専門家や蒸留所自身が認める通り、ショートブレッドとスペイサイドモルトの組み合わせは、誰もが認める「聖域)」です。口の中でショートブレッドを噛み砕くと、大量のバターが体温で溶け出し、そこにウイスキーを流し込むと、アルコールと脂肪分が口内で乳化し、とろりとしたクリーム状の液体へと変化します。この瞬間、ウイスキーのアルコールの角が完全に取れ、麦芽(モルト)の甘みが前面に出てきます。






 

②スコーン&クロテッドクリーム

スイーツの特徴
アフタヌーンティーの主役であるスコーン。たっぷりのクロテッドクリーム(乳脂肪分60%以上の濃厚なクリーム)とジャムを乗せたこれに対し、紅茶ではなくウイスキーを合わせるスタイルは「スコッチ&スコーン」として一部の愛好家の間で深く愛されています。

おすすめ銘柄
タムデュー、アベラワー」がおすすめです。クロテッドクリームの重厚な脂肪分には、それに負けないフルボディを持つシェリー樽熟成のウイスキーがおすすめです。「タムデュー10年」などは、レーズンやドライフルーツの濃厚な甘みがあり、これがイチゴジャムの代わりを果たします。コーンのモサッとした水分量の少ない生地にクリームの滑らかさが加わり、そこにウイスキーの芳醇な液体が染み渡ることで、口の中が完成されたケーキのような状態になります。






 

★世界のスイーツ早見表

スイーツの地域スイーツ名スイーツの主な特徴おすすめウイスキー銘柄ペアリングのポイント
台湾スイーツパイナップルケーキパイナップルの酸味と
クッキー生地の香ばしさ (土鳳梨/伝統)
カバラン ソリスト ヴィーニョバリックウイスキーのベリー香がジャムの酸味を引き立て、
チョコレートの風味が生地と融合。
台湾カステラメレンゲ多用のスフレ食感、
淡い甘さと卵の風味
グレンファークラス15年ウイスキーのドライフルーツの濃厚さとビターさが、
カステラの優しい甘さを際立たせる。
豆花 (トウファ)豆乳を固めた滑らかな食感、
大豆の香り、清廉さ
オーヘントッシャン3回蒸留のクリアな酒質が豆花の清廉さを守り、
バニラ香やフローラルさが冷たい豆花と調和。
イタリア・ドルチェティラミスマスカルポーネ、ココア、
エスプレッソの濃厚な多層構造
グレングラントフレッシュな青リンゴや柑橘系の酸味がマスカルポーネの乳脂肪を切り、
後味をフレッシュにする。
カンノーリ揚げた筒状生地に
リコッタチーズクリーム(オレンジピール等)
プニ・アルバ
ライウイスキー
マルサラワイン樽熟成の銘柄がシチリア発祥の菓子と相性抜群。
生地の香ばしさとクリームのコクを強調。
ビスコッティ&アマレッティアーモンドの香ばしさ、
ガリガリ食感(二度焼き)
バランタイン17年
ジョニーウォーカー・黒
ウイスキーに浸す食べ方がおすすめ。
ナッツ、蜂蜜のニュアンスを持つ熟成ブレンデッドと安心感のある調和。
フランス菓子カヌレ銅型で焼いたカリッとした焦げ層と、
もっちりしたカスタード生地
ロー・アンド・コー (アイリッシュ)クリーミーでオイリーな酒質がカヌレ内部のもっちり感と合い、
外側のビターな焦げと樽のスパイスが呼応。
マカロン (ベリー系)繊細な生地と中のガナッシュや
ジャム(ベリー、フランボワーズ)
カバラン ポートカスクポートワイン樽由来の赤い果実の酸味と甘みが、
ベリージャムと完全に融合。
フィナンシェ&マドレーヌ焦がしバター(ブール・ノワゼット)と
アーモンドの香り
グレンモーレンジィ オリジナル繊細でフローラルな香りがバターの重厚さをリフレッシュし、
アーモンドの共通項で結びつける。
イギリス菓子ショートブレッドバター、小麦粉、砂糖のみのシンプルで
濃厚なモルト感
グレンフィディック
グレンリベット
スペイサイドモルトの王道。
口内のバターとウイスキーが乳化し、モルトの甘みを最大限に引き出す。
スコーン&クロテッドクリーム水分の少ない生地と
濃厚な乳脂肪分(ジャムを添えて)
タムデュー
アベラワー (シェリー系)
クロテッドクリームに負けないフルボディのシェリー樽熟成が、
ジャムの甘みとクリームのコクを増幅させる。

 

■まとめ

ウイスキーとスイーツのペアリングは、単に「お酒と甘いもの」を合わせる以上の「化学反応」です。台湾の繊細な豆花にはローランドのオーヘントッシャン、酸味の強いパイナップルケーキには濃厚なカバランヴィーニョバリックを合わせることで、互いの個性が引き立ちます。イタリアンドルチェでは、ティラミスの脂肪分をグレングラントの酸味がリフレッシュします。フランス菓子のカヌレとラムカスク・フィニッシュのウイスキーや、イギリスのショートブレッドとスペイサイドモルトの組み合わせは、成分(焦がし砂糖、バター、アーモンド)がウイスキーの樽熟成香と呼応する鉄板の組み合わせと言えます。

ハイボール娘
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重要なのは、スイーツの「食感・油脂分・酸味」と、ウイスキーの「酒質・樽香・度数」のバランスです。このガイドを参考に、ご自宅で「大人のデザートプレート」としてのペアリングをぜひお楽しみください。

今後も、「美味しいハイボール」が飲めるような作り方やアレンジ方法などの記事を投稿していくので、いつもの家飲みを「ちょっと特別」にしてみたい方はぜひ見てね!

 

■よくあるご質問

Q1:甘いスイーツに甘いウイスキーを合わせると、甘すぎませんか?

A1:ペアリングの成功は「甘さの強さ」ではなく「甘さの質とバランス」にあります。濃厚なシェリー樽熟成ウイスキー(例:グレンファークラス)を台湾カステラに合わせる場合、ウイスキーの持つドライフルーツの複雑な甘みと、フィニッシュのビターな渋みが、カステラの単調な甘さを引き締め、後味を整えてくれます。単純に「甘い+甘い」ではなく、一方が持つ「苦味」や「酸味」をもう一方の甘さが際立たせる効果を狙うのがコツです。

Q2:豆花(トウファ)のように繊細なスイーツには、なぜライトなウイスキーが良いのですか?

A2:豆花は、大豆の香りやシロップの「清廉さ」が魅力です。ここにアードベッグのような強烈なピート香や、マッカランのような重厚なシェリー樽の香りを合わせてしまうと、豆花の繊細さが完全に潰されてしまいます。3回蒸留で知られるオーヘントッシャンのようなクリアでライトな酒質は、大豆のクリーミーな余韻を壊さず、代わりにウイスキーの持つバニラやフローラルの香りを優しく重ねる「引き立て役」に徹することができます。

Q3:カヌレにラム樽熟成ウイスキーが鉄板と言われるのはなぜですか?

A3:香りの共通性(共通項)があるためです。カヌレは伝統的に生地にラム酒を加えて香り付けするため、ラム酒特有の甘く芳醇な香りが既に含まれています。ラム樽で後熟(フィニッシュ)したウイスキーは、そのラム由来の共通の香りを強烈に持ち、カヌレの持つ風味を完璧にトレースし、ペアリングの相性を極限まで高めてくれます。

Q4:ビスコッティをウイスキーに浸すのは、本当に一般的な飲み方ですか?

A4:非常に古典的でポピュラーな楽しみ方の一つで、イタリアではビスコッティを甘口ワインのヴィン・サントに浸して食べるのが伝統的な流儀です。ウイスキーに置き換えることで、ヴィン・サントよりもドライで力強い、大人向けの楽しみ方になります。硬いビスコッティがウイスキーを吸い、食感が少しホロリと崩れた瞬間が、アルコールの刺激が和らぎ、ナッツとウイスキーの香りが口内で乳化して広がる最高のタイミングです。

Q5:マカロンのように味が多様なスイーツに合わせるウイスキーの選び方は?

A5:マカロンは、中のガナッシュやジャムの「主要フレーバー」に合わせてウイスキーを「着せ替え」るのが最適です。ベリー系(フランボワーズなど)には、同じ赤い果実の風味を持つポートカスク熟成ウイスキー(例:カバラン ポートカスク)。ショコラ・キャラメル系には、ドライフルーツやスパイスの風味を持つシェリー樽熟成ウイスキー(例:マッカラン)。ピスタチオ系(ナッツ)には、わずかな塩気とスパイスがナッツの風味を引き立てるタリスカー。 このように、マカロンのコアとなる香りとウイスキーのプロファイルを「同調」させるか「対比」させるかで選びます。