ウイスキー山崎・白州2025EDITION|味・香りのレビュー

お酒の雰囲気

ハイボール娘
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今回は、山崎・白州2025EDITIONの魅力をご紹介。それぞれの歴史や製造方法の違いから生まれる、独特の味と香りの個性を分かりやすく解説します。

■山崎・白州「Story of the Distillery 2025 EDITION」の全貌

サントリーの「Story of the Distillery」シリーズは、ウイスキーそのものの味わいだけでなく、その背景にある物語や哲学を消費者に届けるという、卓越したブランド戦略の結晶です。2025年版では、山崎は「創業」、白州は「自然との共生」という、それぞれの原点に立ち返るテーマが設定されており、ブレンドの構成からパッケージデザインに至るまで、製品のあらゆる側面に一貫して反映されています。

消費者は、希少な液体を味わうと同時に、ブランドの歴史や世界観に触れる体験を得ることができます。この物語性の付与こそが、製品を単なる嗜好品から所有欲を掻き立てる収集品へと昇華させ、その圧倒的な需要を支える一因となっているのです。

 

■山崎 Story of the Distillery 2025 EDITION

①コンセプト

「山崎 Story of the Distillery 2025 EDITION」は、日本のウイスキーの父、サントリー創業者・鳥井信治郎の情熱と挑戦の物語をテーマにしています。周囲の反対を押し切り、日本初のモルトウイスキー蒸溜所建設という壮大な夢に挑んだ信治郎の信念と、竣工当時のエピソードに光を当てています。このボトルは、まさに山崎蒸溜所の原点を体現する一本です。

そのコンセプトはデザインにも色濃く反映されており、化粧箱やボトルに纏わせた越前和紙のラベルには、蒸溜所の歴史を物語る竣工当時の乾燥塔(キルン)の姿が描かれています。これは、過去への敬意と、100年以上にわたり受け継がれてきたものづくりの精神を象徴しています。

②テイスティングレビュー

この限定ボトルは、山崎の香味を特徴づけるミズナラ樽原酒やスパニッシュオーク樽原酒をはじめとした、多彩なモルト原酒が繊細にブレンドされています。その香味は、公式ノートの言葉だけでは語り尽くせない、驚くべき複雑さと奥行きを秘めています。

香り
公式では「干し柿、丁子」と表現されていますが 、実際にはより多層的です。グラスに注ぐと、まず華やかなオーク香と共に、新鮮なリンゴと濃厚な干し柿のフルーティーさが立ち上ります。フルーツキャンディやラムレーズンのような甘い香りに、よく挽いたスパイスがアクセントを加え、奥からは酸味を帯びた柑橘系のニュアンスも感じられます。

味わい
口当たりは非常に柔らかく、濃厚な甘みが広がります。公式の「オレンジマーマレード、小豆の甘さ」 という表現に加え、プラムやベリーといった赤系果実の甘酸っぱさ、メープルシロップやトーストのような香ばしい風味が複雑に絡み合います。テクスチャーは極めて滑らかで、ミディアムボディながらしっかりとした厚みを感じさせます。

余韻
微かなスモークと粒感のあるスパイスが心地よく、厚みのあるオーク樽由来の甘い余韻が長く続きます。

③口コミ

「近年のサントリー製品では控えめになりがちだったシェリー樽の個性がしっかりと表現されている」と評価しています 。そのシェリー感は、単に甘いだけでなく、微かな硫黄のニュアンスを伴うことで、より複雑でクラシックな印象を与えます。

全体的に突出して尖った部分はなく、バランスが非常に優れており、「少し懐かしい時代の山崎を彷彿とさせる」との声も聞かれます。熟成感そのものではスタンダードな「山崎12年」に軍配が上がるものの、香味の濃厚さと複層的な構成においては、この限定品が持つ特別な価値は計り知れません。

■白州 Story of the Distillery 2025 EDITION

①コンセプト

「白州 Story of the Distillery 2025 EDITION」の物語は、自然との調和です。南アルプスの麓、豊かな森に抱かれた白州蒸溜所のものづくりと、森と共に紡いできた歴史を紐解く一本として設計されています。このエディションの最大の特徴は、白州らしい香味を追求するため、スモーキータイプのモルト原酒をバーボンバレルで熟成させた原酒のみを厳選してブレンドしている点です。パッケージデザインもこのコンセプトを忠実に反映しており、和紙ラベルや化粧箱には、白州の森と共生する蒸溜所の姿が描かれ、大自然の恵みを感じさせます。

②テイスティングレビュー

バーボンバレル熟成原酒が主体となることで、白州本来の爽やかで軽快な個性がより一層際立ちます。その香味は、まるで森の空気を吸い込むかのような清々しさに満ちています。

香り
公式ノートの「パイナップル、バニラクリーム、焙じ茶」 に加え、甘く酸味のある黄色いフルーツ香が特徴的です。キリっとしたスパイスと香ばしい穀物感が全体を引き締め、スモーキーさは穏やかに香ります。

味わい
口当たりは軽やかで、ジューシーなオークの甘みが広がります。公式の「和三盆の様な甘やかさ」 は、柔らかく繊細な甘みとして感じられ、後から柑橘の皮を思わせる心地よい苦味と、ドライなウッディネス、フレッシュなリンゴのニュアンスが現れます。

余韻
公式表現の「熾火(おきび)の煙、ほろ苦さ」 は、甘くバニラのような余韻の中に、軽やかで乾いたピート香として感じられます。

③口コミ

白州のハウススタイルである「爽やかさとスモーキーさ」、そしてバーボン樽熟成の特徴である「甘くドライな香味」が見事に融合した、非常に飲みやすい一本と評価されています。一部のレビューでは「一昔前の白州12年を彷彿とさせるジェネリックな香味」とも表現されており、白州ファンにとっては懐かしさを感じるかもしれません。

味わいの線はやや細めですが、それがかえってビターな印象を引き立て、洗練されたバランスを生み出しています。スタンダードなノンエイジ品が好きな層には少し物足りなく感じる可能性もありますが、白州というブランドの多面性を理解するには最適なボトルと言えるでしょう。

★2025EDITION早見表

山崎 Story of the Distillery
2025 EDITION
白州 Story of the Distillery
2025 EDITION
コンセプト 蒸溜所の原点、創業者の挑戦森との共生、自然との調和
赤みのある琥珀色明るい琥珀色
香り干し柿、丁子、新鮮な林檎、
ラムレーズン
パイナップル、バニラクリーム、
焙じ茶、黄色いフルーツ
味わい芳醇、オレンジマーマレード、
小豆、赤系果実
軽快、和三盆、柑橘の皮の苦味、
リンゴ
余韻スモーキー、スパイシー、
厚みのあるオーク香
熾火の煙、ほろ苦さ、
ドライなピート
希望小売価格16,500円 (税込)16,500円 (税込)

 

■味わいの好みで選ぶ山崎と白州

結局のところ、「山崎と白州、どちらが優れているか」という問いに絶対的な答えはありません。それは完全に個人の好みに委ねられます 。選択の手助けとして、以下のような指針が考えられます。

山崎がおすすめな人

  • シェリー樽熟成スコッチウイスキーのような、濃厚でフルーティーな味わいが好きな方。
  • 複雑で奥行きのある、飲みごたえのあるウイスキーをじっくりと楽しみたい方。
  • ストレートやロックで、香味の重なりを紐解くように味わいたい方。

白州がおすすめな人

  • ハイランド系のスコッチウイスキーのような、クリーンで爽やかな味わいを好む方。
  • 軽やかで飲みやすいウイスキーを求めている初心者の方。
  • 特にハイボールで、ウイスキーの爽快感を最大限に楽しみたい方。

飲み方によって好みが変わるという意見も多く聞かれます。例えば、「ロックなら山崎の甘みが好きだが、ハイボールにするなら白州の爽やかさが断然良い」といった具合です。自身の好みや飲むシチュエーションを想像しながら、自分だけの一本を選んでみるのが良いでしょう。

 

■まとめ

サントリーの「山崎」と「白州」は、日本の自然とものづくりの精神が詰まった芸術品です。2025年の限定品は、山崎の「挑戦」と白州の「自然との調和」という物語を、その味と香りで巧みに表現しています。芳醇で複雑な山崎はストレートやロックでじっくりと、爽やかで軽快な白州はハイボールでその個性を味わうのがおすすめです。

ハイボール娘
ハイボール娘

この特別な一本を定価で手に入れるには、「抽選」という狭き門を粘り強く叩き続けるしかありません。この記事を参考に幸運を掴み、ウイスキーに込められた物語を味わう、格別な瞬間をぜひ体験してください。

今後も、「美味しいハイボール」が飲めるような作り方やアレンジ方法などの記事を投稿していくので、いつもの家飲みを「ちょっと特別」にしてみたい方はぜひ見てね!

 

■よくあるご質問

Q1:山崎・白州 2025EDITIONの定価はいくらですか?

A1:「シングルモルトウイスキー 山崎 Story of the Distillery 2025 EDITION」と「シングルモルトウイスキー 白州 Story of the Distillery 2025 EDITION」は、どちらも希望小売価格16,500円(税込)です。二次流通市場で見られる高額な価格は、定価ではないことに注意してください。

Q2:ウイスキー初心者には山崎と白州、どちらがおすすめですか?

A2:一般的には「白州」がおすすめです。その軽やかで爽やかな味わいはクセが少なく、ウイスキーに飲み慣れていない方でも親しみやすいとされています。特にハイボールにすると、その魅力が最大限に引き出され、食事と共に楽しむのにも適しています。山崎の複雑で芳醇な味わいは非常に魅力的ですが、初心者の方には少し力強く感じられるかもしれません。

Q3:通常の山崎・白州と、限定品(LIMITED EDITIONなど)は何が違うのですか?

A3:通常品(ノンエイジ)は、そのブランドの香味を安定して供給するために、様々な樽種の原酒をバランス良くブレンドして造られます。一方、「Story of the Distillery」のような限定品は、その年のテーマに合わせてマスターブレンダーが特別なレシピでヴァッティングしたものです。通常品では使われない希少な樽の原酒が使われたり、特定の香味を強調したりするなど、実験的でユニークなプロファイルを持つことが多く、コレクションとしての価値も高くなります。

Q4:これらのウイスキーは将来、価値が上がりますか?

A4:本記事は投資助言を行うものではありませんが、過去の傾向として、サントリーの数量限定ウイスキーは、その希少性と高い需要から二次流通市場で価値が上昇するケースが多く見られます。特に「山崎」や「白州」の限定品は世界中にコレクターが存在するため、その価値は時間が経つにつれて高まる可能性があります。

Q5:山崎や白州に似た、他のウイスキーはありますか?

A5:完全に同じものはありませんが、香味の方向性が近いウイスキーを探すことは可能です。山崎の持つ華やかでフルーティーな特性を好むなら、スコットランドのスペイサイド地方のシングルモルト、特にシェリー樽熟成の「グレンファークラス12年」や、ハイランド地方の「アバフェルディ12年」などが近いかもしれません。一方、白州の持つ爽やかで軽快なスモーキーさを好むなら、同じくスコットランドの「グレンフィディック12年」や、アイルランドのピーテッドウイスキー「カネマラ」を試してみると、新たな発見があるかもしれません。