東日本大震災がキッカケのアサヒビールの「希望の大麦プロジェクト」

お酒のお供

こんにちはー。
今日はちょっと素敵なお話を紹介します。

ウイスキーを実際に飲んだり、おつまみを食べたりはしないので、
そこのところはご了承ください。

こないだの2月13日に地震がありましたよね。
私が住んでいる所も結構揺れて、とてもビックリしました。
船に乗ってるみたいな感じの揺れ方で、しかも長い時間揺れていたので怖かったです。

ああいう時ってどうしたらいいのか、すぐに判断できなくて、その場で身体が硬直するんですね。
揺れが収まるまでその場から動けませんでした。

ちょうど10年前の東日本大震災を思い出させる地震でしたね。
実際、今回の地震でも福島や宮城は震度6で10年前に被災された方は、悪夢がよみがえるようで
非常に怖い思いをされたと思います。

10年前の地震からの復興の一環でアサヒビールが「希望の大麦プロジェクト」というものを立ち上げていたのをご存じでしょうか?
ウイスキーといったらモルト。
そして、今回の地震もあってのせっかくの機会ですから、この「希望の大麦プロジェクト」を紹介させてください。

「希望の大麦プロジェクト」

きっかけ

大手企業ということもあって、10年前の東日本大震災の時から現地の復興のお手伝いをアサヒビールさんはやっていたそうです。
震災直後は義援金や物資の提供、それから社員ボランティアの派遣などもしていたそうです。

大きい企業ともなると、やはり社会貢献も重要な役割の一つですよね。

アサヒビールから復興庁を通じて被災地へ出向された方が色々と被災地の方たちとやり取りをするうちに、
被災沿岸一帯はこれから先誰も住むことができないということを聞かされたそうです。
このことにショックを受けたアサヒビールの出向社員の方がこの被災した土地を有効活用できないか、
と考えたのがキッカケで「希望の大麦プロジェクト」が立ち上がったそうです。

被災した土地で大麦を育てる

被災した土地をどう有効活用するのか考えた結果、アサヒビールさんならではの発想でしょうか、
その土地で大麦を育てることにしたそうです。
大麦ならアサヒビールさん自身の知見や人脈が活かせる点も考慮されたそうです。

最初は、試験栽培を手探りで初めて、機材も保管場所も人手も足りない中からのスタートだったそうです。
すぐに被災した土地で栽培をするのかと思ったらそうはいかないんですね。
なかなか大変なプロジェクトではないですか。

試験栽培である程度の成果が出ると、やっとこさ被災した土地での栽培が始まります。
被災した土地で育てた大麦の初めての収穫は2016年で4.4トンの収穫に成功!

震災から初収穫まで5年。
中々簡単に出来る事ではないのに、素晴らしい初収穫ではないでしょうか。

栽培だけでは終わらない。加工品として世に出さなければ意味がない

当然ですが、大麦が収穫できてよかったね!で終わりではないですよね。
その大麦を世に出さないと。

地元のメーカーさんと手を組んで、「希望の大麦プロジェクト」で収穫された大麦を使って加工品が作られました。

大麦工房ロアというところで「希望の大麦プロジェクト」で収穫された大麦を使って「希望の大麦ダクワーズ」が作られました。

「希望の大麦ダクワーズ」
りんご味のダクワーズだそうです。

そしてそして、株式会社加美町振興公社やくらい地ビール製造所さんがこの麦を使った地ビールが作ったそうです!!
その名も『GRAND HOPE(グランドホープ)』
「希望の大麦」の金文字と上に向かって飛んでいる飛行機が描いてあるラベルがいい味出してます。

2016年に東松島市で発売され、1ヶ月で3000本が完売したそうです。
私も飲んでみたかった~!

さらに2018年には地ビールの第二弾『GRAND HOPE IPA』が発売されたそうです。

2017年になるとアサヒグループ自らで「希望の大麦」を使ったクラフトビールを開発。
そのビールは『希望の大麦エール』と名付けられ、アサヒの外食部門で販売され、ビール一杯につき100円が東北に寄付されるようにしたそうです。
GOODじゃないですか!!

「希望の大麦」を一部使用したビール類缶商品も発売されたそうです。

加工品がゴールではない

被災した土地で作った麦で作った加工品が売れればよい、というだけではダメだそうです。
地元だけで農業経営や加工販売のビジネスが成り立つようにする。
そうなってこそ、真の産業になりえるのであり、真の復興なんですね。

アサヒさんちゃんと考えていますね。

真の復興へと向けて、2018年からは麦の栽培を地元の農業生産法人が主導となるようにし、
農作物を栽培することが、きちんとお金を生むビジネスになるようにしたそうです。

津波に襲われた土地に、今では大麦がしっかりと実り、ビールやお菓子として商品化され、
地元でのビジネスが成り立つ。

真の復興へ一歩一歩近づいていますね。

2020年4月からアサヒビールの「スーパードライ」の原材料として採用されることが決まったそうです。
これはすごくないですか?
いや、すごいですよ!

そのうち、ビールだけでなく「希望の大麦」を使ったウイスキーの仕込みも始めてほしいものです
そんな素敵なウイスキーが発売されたら、絶対に飲んでみたいです。
ぜひぜひぜひ作ってください~!

「希望の大麦プロジェクト」について詳しく知りたい方はコチラをどうぞ
「希望の大麦プロジェクト」の公式のページ

今日も最後までありがとうございました。
ご褒美に乾杯と行きましょう!乾杯!


今日のお話に登場した子たち